こんにちは、株式会社PentagonでUIデザイナーをしているMorikawaです。
今回は認知バイアスについての記事を書かせて頂きました。プロダクト開発では、認知工学や行動経済学、人間中心設計など様々な知見が必要とされています。
その中でも、今回は認知バイアスについてまとめさせていただきました。認知バイアスに陥ってしまうと、客観的な物事の見方ができず、プロダクト開発において重大なミスを犯す可能性があります。
【こんな人に読んで欲しい】
-プロダクト開発に関わる方
-プロダクト開発に興味がある方
-自社で新規プロダクト開発を検討している方
【この記事を読むメリット】
-意思決定の際に、より正しい判断ができるようになります。
【結論】
-どのようなバイアスを知ることによって、プロダクト開発の際により正しい意思決定ができるようになると共に『バイアスに陥る』ではなく『バイアスを利用する』ことも可能です。今回紹介する認知バイアスは、ほんの一部ですので興味が湧いたら皆様も調べて見てください。
認知バイアスとは?
認知バイアスとは、人間の認知過程において『情報処理の際に生じる歪みや偏り』のことを指します。人間が情報を処理する際に、自分自身や周囲の環境、社会文化的な価値観や経験などによって、客観的な情報から逸れてしまうことがあるということです。
知っておくべき認知バイアス
1.確証バイアス
確証バイアスとは、自分が持っている先入観や認識に合う情報を探し、それを信じてしまう傾向のことです。
プロダクト開発においては、自分たちが開発しようとしているプロダクトに対して肯定的な情報を探し、問題点や懸念点を見逃してしまう点があります。確証バイアスに陥らないようにするためには、客観的な評価を行い、自分たちのアイデアに対して疑いを持つことが必要です。
2.チェリーピッキング
チェリーピッキングとは都合の良い証拠だけに着目し、不都合な証拠を隠してしまう傾向のことです。
プロダクト開発においては資料作成の際やプレゼンなどの際に行われているケースがあるかと思います。また、チェリーピッキングに関しては、無意識に自分が行ってしまっているケースもあります。チェリーピッキングに陥らないためには、相手が語っていないリスクやデメリットなどを疑って見る必要があります。
3.知識の呪縛
知識の呪縛とは、知識を持っている人は知識を持っていない人の立場になって考えることが難しくなってしまう傾向のことです。
プロダクト開発ではデザイナーやエンジニアが自分たちの知っている知識を取引先などが知っている前提で話を進めてしまい、後から問題が起きてしまうなどのケースがあります。知識の呪縛に陥らないようにするためには自分が知っていることは必ずしも相手が知っている訳ではないという自覚を持ち相手の知識レベルを確認しながら話を進めていく必要があります。
4.単純接触効果
単純接触効果とは何度も対象と接触することで、その対象に対しての好意が少しずつ増えていく現象のことです。
プロダクト開発においては、画面設計やUIデザインを行う際に、他のアプリなどでよく使われている情報設計やコンポーネントを意識することでユーザーにとって負荷が少なく親しみのあるデザインになります。また、オリジナリティの高いUIを作る際は、そのUIがユーザーに受け入れられるかどうかをテストすることも場合によっては必要になります。
まとめ
最後までご覧頂きありがとうございました。今回はプロダクト開発を進める上で知っておくべき認知バイアス4選を紹介しました。皆様も大切な意思決定の際や、企画資料を作成する際に『何かバイアスに陥っていないか』を意識することで、より良い意思決定につながるかと思います!